DIYデザイナー直伝!ペーパーアイテムDIYのコツ

デザイナー直伝!ペーパーアイテムDIYのコツ

手作り派も必見!
デザイナーがデザインのコツを教えます

ペーパーアイテムは自分で作れるかも…?と思われがちで(笑)
実際、DIYで制作するカップルもたくさんいらっしゃいます。
しかしお客さまからの質問や過去の経験、InstagramなどでペーパーアイテムDIY作品を拝見したりするたび
「ここをこうやったらもっと可愛くなる!格好良くなる!」と思うポイントがあります。
デザイナーが思うポイントを押さえて、よりステキなアイテムを手作りしてください!

1ペーパーアイテムDIYとは

一般的にご披露宴では「招待状」「プロフィールパンフレット(席次表)」「席札」「メニュー表」といったアイテムが必要になります。
これらのペーパーアイテムは
1から手作りする/市販のキットを使う/外部業者を使う/会場に用意されているものを使う…
といった方法で用意することになります。
このうち何らかの手段で、自分で用意することをペーパーアイテムDIYと呼んでいます。

このページでは基本的に、「1から手作りする」場合を想定してご説明します。

2おすすめのアイテム

必須のアイテムといえば といったところ。
最近は招待状に「ゲストカード」や「タイムラインカード」を入れたり、凝った「ふせん」を作るのが流行ってますね!

そのうち、デザイナー瀧田がDIYにおすすめだと思うアイテムは
  • 招待状(本状、返信はがき、封筒)
  • ふせん
  • ゲストカード
  • タイムラインカード
  • エスコートカード
  • 席札
です!

おすすめのポイントは「片面」「厳密なレイアウトが不要」

最終的に紙に印刷することになりますが
このとき、両面を合わせるのはとても大変なことなんです!!
印刷所に入稿できればいいんですが、ご家庭のプリンタを使う場合は特におすすめできません。

なので招待状もよくある「2つ折り」タイプよりも、
ポストカードを何枚か重ねたようなタイプがおすすめです。

そして「席次表」のように、厳密なレイアウトが必要なものは
パソコンに不慣れな方には大変かなと…
Illustratorが使えるなら大丈夫だと思うのですが、WordやExcelは本来「1mm単位で揃える」ためのソフトではないので
かなり大変だという声も。
ただ最近はWEB上で簡単にレイアウトできる商品もあるので、ご自身のスキルと合わせて検討してみてください!

▲ポストカードタイプの招待状の例

▲席次表レイアウトの注意例

3デザインのコツ

いよいよデザイン!
デザインというと「どんなモチーフで」「どんな色で」というイメージもありますが、
本質的には「伝えたいことをきちんと伝える」ための手段です。
そこで大事なのは
  • 余白
  • ジャンプ率
  • 情報の整理
  • 統一感
です。

余白は広めに

限られた紙面にたくさんの情報を載せたり、
とにかく見やすく大きい文字で作ると
紙面ギリギリまでレイアウトしてしまう…という作例をよく見かけます。
が、デザインの要といっても過言ではない「余白」を活かさないともったいない!!
特に昨今のトレンド、「エフォートレス感」「抜け感」を演出するなら、広めの余白がマスト。
そのためには後述の「ジャンプ率」「情報の整理」も必須です。

▲余白広めの例

▲余白が狭い残念な例

ジャンプ率でプロっぽく

「ジャンプ率」というのは要素の大きさの比率のこと。
例えば文字の大きさが違う
すごく大きい  すごく小さい
このふたつを指して「ジャンプ率が高い」といいます。
目立たせたいことは大きく、そうでないことは小さく記載することで
ゲストに「何が大事なのか」を伝えることができます。
例えばすべてを同じ大きさにする(ジャンプ率が低い)と
大事な情報はどれか、一目で伝わりにくいですよね。

▲ジャンプ率が高い例

▲ジャンプ率が低い例

情報は整理して見やすく

特に招待状を作る際に、「色々考えてすごく丁寧な文章になったんだろうな…」と思うことがあります。
ゲストの負担にならないように、 「可能であれば…」「していただけると嬉しい」と付け足したり、
当日会場で迷わないように、遅れる人がいないように、「受付の開始から終了時間」「挙式と披露宴の施設名(部屋名)」を入れたり…
でも限られた紙面にきちんと伝えるべき情報を見やすく掲載するためには、
「いらない」情報を取捨選択することも大事なプロセス!
情報が多すぎると、何が大事なのかわかりづらくなってしまいます。
なので文章はできるだけ簡潔に!
当日はスタッフがきちんと案内してくれるので、すべてを招待状で伝えなくても大丈夫です。
アイコンやイラストを適切に使うのもおすすめです。
すべてを文章で説明しようとしない!を合い言葉にしてください。

▲簡潔な文章の例

▲くどくどした文章の例

コンセプト/テーマ/テイストの統一感を大切に!

すてきなペーパーアイテムを作るために、たくさんの作例を見るのはとても大切なのですが…
「あれもこれも可愛い!」となる落とし穴が。
それを回避するために、まずおふたりのウェディングの「コンセプト」や「テーマ」を決めておきましょう。
さらに
  • テイスト(可愛い/かっこいい/ラグジュアリー/シンプルなど)
  • モチーフ(抽象的/星/海/猫など)
を絞っておくのがおすすめです!

またDIY作品によく見られる残念ポイントが
イラストのテイストがバラバラということ。
テーマに沿ったアイコンやイラストを集めるときには
テイストにもご注意ください!
素材サイトで手当たり次第に集めると、テイストがバラバラになりがちなので
おすすめは素材集を使うこと。
統一したイメージのイラストなどを簡単に集めることができます。

▲テイストのあったイラストの例

▲テイストがちぐはぐなイラストの例

おすすめの素材集

WEDDING PAPER BOOK DIYで叶える憧れウエディング

おしゃれな素材集といえばingectar-eさん!
ウエディングペーパーアイテムのWord形式テンプレート集です。
読むだけでも役立ちます&テンションが上がります♡

チョークとペンのイラスト素材集 NEW YORK STYLE BOOK

とにかくオシャレなingectar-eさん。
ウェディングに使えるイラストも多数掲載された素材集です。ナチュラルなイメージのウェディングにおすすめ。

BOTANY 植物と装飾素材集

好きなんです…(笑)ingectar-eさん。
ボタニカルイラストと水彩のテクスチャが多数掲載されています。モダンで大人なウェディングにおすすめ。

4おすすめテクニック

方向性が決まったらいよいよ制作開始!
心に留めてほしいテクニックのポイントをまとめました。

要素を揃えて視線を誘導

モチーフや色も大事ですが、「ちゃんと見やすい」ことも重要なポイントです。
文章や写真は「端(または中央)を揃える」を意識してレイアウトしましょう。

「中央揃え」「左揃え」「右揃え」のほか、上下の位置も重要です。
レイアウトのセオリーは数多くありますが、簡単できれいに見えるなら「グリッドレイアウト(グリッドシステム)」もおすすめ。
※「グリッドレイアウト」で検索してみてください

招待状のような小さい紙面のものであれば、
中央揃えでまとめるのもキレイです。

そして「情報をグループでわける」「似た情報は近くに置く」も意識して。

▲すべて中央揃えの例

▲揃えとグルーピングがバラバラの例

フォントは2〜3種類

敢えてたくさんのフォントを使ったデザインというのもありますが、
特に本文(表紙以外)はフォントの数を絞るのがおすすめです!
  • 見出し用(欧文/日本語)
  • 本文用(日本語)
で2〜3種類に絞ると読みやすいです。

またクセの強いフォントはたくさん使うと読みづらくなるので
タイトルや見出しにだけ使い、
それ以外はあっさりとした可読性の高いフォントを使うといいと思います。

▲フォントは3種類の例

▲フォントが多すぎる例

色は3色で

ファッションでも同じかと思いますが、色数は抑えるのがオシャレに見えるコツ。
もちろん、「カラフル」「レインボー」といったテーマのときはこの限りではありませんが、
3色くらいだとデザインにも簡単にまとまりが出ます。
そして「ヴィヴィッド」「ソフト」「ペール」「グレイッシュ」などなどの「トーン」を意識して3色を選びます。
色の3属性のうち、明度や彩度によって同じような印象を持つ色調が「トーン(Tone)」です。
トーンを揃えることでゲストにもウェディングのテーマがより伝わります。

▲3色・トーンが揃った例

▲多色・トーンが不揃いの例

写真はシンプルに

当日用のアイテムは特に、お写真を入れることが多いです。
デザイナー瀧田があまりおすすめしないのは
  • 周囲をぼかす
  • 半透明にして文字の下に画像を敷く
の2つ。
なんというか、ちょっと古い感じのデザインになっちゃうんですよね…(^_^;)
お写真はシンプルにトリミングするか、ぼかすときはどこか一辺だけにするのがおすすめです!
背景に画像を敷くときは、半透明にはせずにそのままの状態で!
空や海など、文字を乗せても読みやすい箇所が広いお写真を選んでください。

▲シンプルなトリミング/一辺だけのぼかし/写真に文字を乗せる例

▲周囲をぼかしたトリミング/半透明の写真に文字を乗せる例

5印刷について

デザインができたらいよいよ印刷です!
  1. 家庭用インクジェットプリンタで印刷
  2. キンコーズなどの出力センターを利用
  3. 印刷会社に入稿
の3つの方法があります。

厚手の用紙を選ぶ

いずれの方法でも、紙を最初に選ぶ必要があります。
デザイナー瀧田のおすすめは「厚手」「マットな質感」です。

おすすめの紙種は
アラベール
紙の厚みは
135〜200kgあたりです。

紙は上記のアラベールの他、インクジェット専用紙もおすすめ。
いきなりすべてを印刷せずに、かならず試し刷りしてください。位置の調整や色の調整に思った以上に紙と時間が必要です。
最低でも10枚は予備を用意してください。
そして写真が多いデザインや全面に色を乗せたデザインの場合、思った以上にインクが減ります!!
予備のインクも用意しておきましょう。
どの方法にするかは、インク代のことも考慮することをおすすめします。

出力センターによっては豊富な紙が用意されていたり、スタッフが使い方を教えてくれたりすることも。
一度行ってみて、説明を聞いたりすると幅が広がります(と思います)。
ちなみに過去のお客さまで、出力センターを利用した際にとにかく金額の安い紙!を選んで失敗した…とおっしゃっていた方もいたのでご参考までに。

Illustratorが使える方ならもちろん、印刷会社によってはWordなどのOfficeデータやPDFでも入稿できます。
一見金額がかかりそうですが、印刷の品質はもちろん、折り加工や穴あけ加工などもとてもキレイです!

おすすめのショップ

HAGURUMA STORE

とにかく封筒の種類が豊富!カードも同じ紙で用意できます。
活版印刷や箔押し等の特殊加工も得意なので、印刷までお願いするのもおすすめ。

グラフィック

design DKが長年お願いしている印刷会社さん。印刷通販の草分け的存在です。
紙種も豊富ですし(用紙サンプルもあります)、印刷の品質も良くておすすめです!

竹尾 見本帖

竹尾さんは紙の専門商社。とにかくたくさんの種類の紙があります。ショールーム「見本帖」は行くとテンションが上がります!
小売りも可能。紙にこだわりたい方は必見です。ただし紙の加工(断裁/折りなど)には思った以上に料金がかかりますのでご注意を。
大きめの画材屋さん、文房具屋さんでも竹尾のペーパーサンプルを置いているお店が多数あります。

6コストについて

ペーパーアイテムDIYで心得ておきたいのは
  • 時間
  • お金
  • クオリティ
という3つのポイント。
このうち「お金」を節約するためにDIYをしよう!という方が多いと思うのですが、
お金を節約するためには時間が必要です。
クオリティも担保できるかどうか、とにかく一度作ってみてはいかがでしょうか。
思った以上にソフトの扱いが難しかった、印刷するのに時間がかかった…など
実際にやってみてわかることもたくさんあるのでは。
そのために、とにかく早めにご準備を始めるのをおすすめします!

7ペーパーアイテムDIY design DK的まとめ

長々と読んでいただきありがとうございます(^o^)。
結論としてデザイナー瀧田がおすすめしたいのは
できる範囲で手を掛けるということ。
すべてをDIYしなくても、市販のキットに一手間加えたりするだけでオリジナルのアイテムになります。
特にハトメやリボンで留めるといった方法はそれほど手間も掛からずに全体のクオリティが上がっておすすめです!

また返信はがきや封筒だけはDIYするなど、お金と時間の節約ポイントを見極めるのも大事なこと。

市販のキットやセミオーダー、design DKのようなオーダーメイドのペーパーアイテムを手掛ける業者には
それなりのノウハウとテクニックがあります。
こんなことできる?といった質問があれば、お気軽にお問い合わせください!

※ソフトの使い方やプリンターの使い方、おすすめショップの使い方などにはお答えできません※

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